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シルバーひまわりサービス:安全に暮らせる超高齢社会を市民全体で

更新日:2019年11月10日

北九州市は、政令指定都市内では最も高い30.2%の高齢化率(平成31年1月1日)を記録している。そうした状況の中で、通院や買い物等、外出時の不便や苦労を感じる高齢者も増加している。平成5年に市が実施した調査によると、在宅高齢者の約6割の方が「外出時の送迎」を希望していたという。


こうした課題を解決しようと、北九州市社会福祉協議会が提供するサービスの1つにシルバーひまわりサービスがある。満65歳以上の在宅高齢者が1回500円(15キロ以上は1000円)で月に2~3回、福祉有償運送車両による送迎制度を利用できるというものだ。

市内であればどこでも送迎可能なこのサービスは、通院や買い物、観光など様々な目的で利用でき、外出が困難になった高齢者の社会参加の一助となっている。

当時高齢者人口が多かった八幡東区と戸畑区でモデルケースとして平成6年から始まったこのサービスは展開を広げ、現在、市内全区域において17台の車両で運行され、利用人数は年間のべ4000人件を超えた。



このサービスは、様々な企業、団体による車の寄贈のほか、市民や行政職員など1000人を超えるボランティアによって支えられている。


取材時も連合の方が運転ボランティアとして入り、車内ではボランティアと利用者の世間話が繰り広げられていた。初対面の2人なので静かになりそうだったが、車内では運転の妨げにならない程度に話が盛り上がっており、楽しそうだった。また、「最近体調どうですか?」と利用者の心や体の変化を気にする場面もあり、規則の中で細やかな配慮がなされていて、安心して利用しやすい環境だと感じた。



しかし、住民の高齢化が進むと同時にボランティア活動者の高齢化も深刻化している。

シルバーひまわりサービスでは運転ボランティア、そして免許を持ってない方でも参加可能な同乗ボランティアの2つの活動があり、とくに運転ボランティアの高齢化が課題とされている。「若者の積極的なボランティア参加が必要」と市民活動センターの大矢さんは言う。


センターの高齢者向けの様々なサービスをぜひ知り、そして参加することにより市民全体で安心して暮らせるまちづくりに取り組みたい。


社会福祉法人 北九州市社会福祉協議会 ボランティア・市民活動センター

所在地:福岡県北九州市戸畑区汐井町1-6ウェルとばた3F

TEL:093-881-0110



記事:北九州市立大学 繁永衣里・木元カンナ


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