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空き店舗で夢を叶える~洋食屋ぐらんどじゃるだん~



若松商店街の一角にある洋食屋「ぐらんどじゃるだん」。この店舗は北九州市で行われている「シャッターヒラクプロジェクト」を利用し、2018年夏に開業した。 シャッターヒラクプロジェクトとは、北九州市が行っている事業のひとつ。「空き店舗で何かしたい」と考える人に対して、資金面や商店街関係者とのネットワーク構築などの支援を行っている(http://www.city.kitakyushu.lg.jp/san-kei/file_0147.html)。 ぐらんどじゃるだんはこの事業を初めて利用した店舗だ。 「事業を利用したことで、数々のメディアにも取り上げてもらった。開業直後から注目してもらえた。」と店長の大庭桂二郎さんは話す。 大庭さんは若松出身。食べることが好きで、料理人を目指すようになった。数々のレストランで修業を積み、いつかは自身の店を持ちたいと考えていた。そんなときに、父親の紹介でシャッターヒラクプロジェクトの存在を知る。 「昔は商店街を中心に、イベントなどで盛り上がっていたけど、今ではシャッターが多く寂しい」と若松の現状を分析した大庭さん。自分の力で少しでも若松を活気づけたいと、自身の店を若松で構えることにした。



若松を元気にしたいという大庭さんの思いは提供する料理にも現れている。 食材は地産地消にこだわっており、ブロッコリーやキャベツなどの野菜は全て若松産。 そんな野菜をふんだんに使ったメニューは大庭さんオリジナルのもの。この日は洋食風にアレンジした「ブリ大根」。野菜の素材のおいしさを感じることの出来るシンプルな味付けが特徴的だ。



調理前の野菜をカウンターに置いておくことも大庭さんのこだわり。お客さんに見えるように置いておくことで若松産の野菜について話すきっかけになる。



店名の「ぐらんどじゃるだん」はフランス語で「大きな庭」の意味。大庭さんの名前を基に付けられた。ひらがな表記にすることで柔らかい印象にしたそうだ。 柔らかな印象の店名、温かな内装、お手頃な価格。これにより、誰でも気軽に立ち寄りやすい店となっている。 オープンして5ヶ月。現在では常連客も増え始め、若松の食事処として地元の方に認知されつつある。大庭さんは「これからは若松以外の地域からのお客さんも呼び込みたい」と話す。

ぐらんどじゃるだんの周辺はまだシャッターが閉まったままの店舗も多い。大庭さんの挑戦が広がり、若松を元気にしたいとシャッターを開ける店舗が増えていくことを期待したい。


ぐらんどじゃるだん 福岡県北九州市若松区本町3-6-14 093-771-6810 火曜定休 ランチ12:00-14:00 ディナー18:00-21:00


記事:北九州市立大学 福永栞・繁永衣里

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