北九州市で暮らしている子どもたちに、自分のまちを好きになってほしい!
そんな理念の下、「NPO法人好きっちゃ北九州」は、子どもたちに自分のまちの魅力を知ってもらい、郷土愛を育むための活動、「ぼくのまち、わたしのまちを紹介します」という事業を展開している。これまでに4度開催されている。
「好きっちゃ北九州」は、市と北九州活性化協議会の主催するまちづくり塾をきっかけに活動を始め、地域課題である人口減少を食い止めるには、市外へのアピールよりも、市内の人に地元の良さを知ってもらう必要があると考えた。有志により活動を継続し、2017年にNPО法人を設立した。
この事業の特徴は、他地区との交流を通して自分のまちを知るという「鏡写し効果」を狙った仕組みを取り入れていることである。2つの地区がお互いに自分のまちを自慢し合い、参加する前より、もっと自分の「まち」や「人」を好きになってもらうことを目的としている。
主役は、「地元の人」。地元の大人は、自分たちのまちを子ども達にさらに知ってもらうために様々なことを教える。そうした地域の人々が生き生きと主体性をもって活動し、「協働のまちづくり」を目指している。そのため、入門さんは、地元の人だけでは取り組めないところを補い、「一歩引いた姿勢」「出しゃばらない」ことを大切にしながら活動を続けている。
このほかにも、防災のまちづくりやESDやSDGsなどに関する取り組みも行っている。今年1月、イオンモール八幡東で開催された防災イベント「あそぼうさいin北九州」では、地元の団体や学生が15個のブースに分かれ、防災についてゲームやスタンプラリーなどを通して楽しく学べる場を提供し、約1,500人が参加した。地域や学校などでの講演、ワークショップなども積極的に行っている。
活動を始めて10年。副理事長である入門さんは、「行政と民間の間で、NPO法人の活動領域として、地域課題やニーズに応じ活動の幅を広げていきたい」と語る。子どもたちの成長とともに、北九州市が活気あるまちへと進んでいく様が楽しみである。
【問い合わせ】
NPO法人好きっちゃ北九州
〒802‐0976 北九州市小倉南区南方5丁目7‐22
TEL 090‐9723‐6673
Mail masao-phone@docomo.ne.jp
副理事長 入門 真生(いりかど まさお)さん
記事 北九州市立大学 井上 知佑・藤井 春歌
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