みなさんは車いすバドミントンというスポーツをご存知だろうか。2年後の2020年東京パラリンピックより正式競技として採用されるバドミントン。その一種に車いすバドミントンがある。そして、北九州で唯一車いすバドミントンを行っている団体が「NPO法人TOTOS北九州」である。
TOTOS北九州の代表を務める土居さんは、韓国でのバドミントン留学の経験を生かして日本でのバドミントン指導や普及活動を行いたいという思いから2006年に団体を設立した。団体の活動が軌道に乗ってきたある時、障がいを持った方から入会の申し込みがあった。しかし、土居さんは、障がいを持った方に指導した経験はなく指導の自信も持てなかったことから、入会を断ってしまったという。このことが苦い記憶として残り、いつか障がい者バドミントンの普及に取り組みたいという思いを持つようになった。その後、東京パラリンピックで車いすバドミントン日本代表のコーチに就任することになった土居さんの友人の影響もあり、2017年から普及活動へ本格的に取り組み始めたという。現在、下肢機能障害の方など5~6人が所属しており、毎週水曜日の夜8時から10時まで活動をしている。
出所)https://faavo.jp/fukuoka/project/2442
車いすバドミントンの魅力を健常者に伝えるのは容易ではない、と土居さんは語る。車いすバドミントンは一般的なバドミントンと比べてコートの横幅が半分程度と狭い。また、車いすバドミントンならではの技がたくさんあったりするわけではなく、見ている側からするとその難しさがわかりにくい。しかし、じっくり見ると、たとえば90度ぐらいまでのけ反ってスマッシュを打つといった、車いすバドミントンにしかできないダイナミックな技もある。そうした魅力をもっと多くの人に伝えたいという。
出所)https://faavo.jp/fukuoka/project/2442
2018年12月14日には東京パラリンピックの選考が開かれる。TOTOS北九州では、これに出場する車いすバドミントン選手のサポートに力を入れている。「現在、北九州市内で車いすバドミントンができるのはTOTOS北九州だけ。TOTOS北九州で車いすバドミントンをすることが、障がいをもっている方たちの社会復帰や生きがいを見つけたりするためのツールになれば。それと同時に車いすバドミントンをより多くの人に知ってもらい、北九州市の車いすバドミントンの拠点として活動していきたい」と土居さんは語る。 TOTOS北九州の車いすバドミントンは、障がいの有無を問わず誰もが参加できるため、車いすバドミントンを楽しむだけでなく、様々な目的をもった人との交流できるところも魅力のひとつとなっている。興味があれば、ぜひ一度参加してみてはどうだろう。
NPO法人TOTOS北九州 http://www.totos.or.jp/ お問い合わせ doi-project2100@softbank.ne.jp (土居正依さん)
記事:北九州市立大学 高瀬脩一郎・坪根菜月
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