日本とイタリアの国交が樹立して今年でちょうど150周年。それを記念し、クラシック音楽を通して日本とイタリアをつなぐ祝祭記念コンサートが9月17日と22日に開催された。会場はリバーウォーク6階の北九州芸術劇場大ホールとアルモニーサンク北九州ソレイユホール。17日取材当日は悪天候にも関わらずほぼ満席で、会場に訪れた誰もが美しい演奏と歌声に魅了されていた。このコンサートの成功を支える活動をしていたのがアコルデだ。これは、北九州国際音楽祭市民企画委員から結成された音楽ボランティア団体である。北九州に音楽文化を普及させ市民文化の発展に寄与することを目的としており、クラシック音楽を中心とした音楽祭の支援を行っている。アコルデとは音楽用語で「調和」という意味で、演奏活動主催者の方々と音楽専門のボランティア団体が調和し、共に音楽を愛すようにという想いで名付けられたという。
アコルデは北九州で行われる様々な演奏活動のサポートを行っているおり、会場の受け付けや当日券の販売から、会場内の案内まで多岐に及ぶ。年間で合計250~300人の方がボランティア活動しているという。会場で最も印象的だったのは、ボランティアの方々のプロ意識が高かったことだ。参加者全員が演奏会の成功を目指し、それぞれの仕事に誇りを持って精一杯活動していた。また、今回の反省を次に活かすために演奏会後は反省会を開き意見を共有するなど、活動に対する意気込みが感じられた。
事務局長の奥村和子さんは、「今後もアコルデの存在をもっと多くの方に知っていただき、参加をお願いしたい。」と語る。高齢化社会の中でクラシック音楽の文化を支えるには若い人の助けが必要となる。また、4、5歳の子供もクラシック音楽にふれ合うことができる環境を作りたいそうだ。そして、北九州の音楽文化を幅広い世代で支えていけるよう、今後も音楽ボランティアの活動を続けていきたいという。
アコルデ〈北九州の音楽文化を支える会〉
場所 北九州市八幡西区日吉台3-21-18
お問い合わせ 090-5083-910(奥村和子さん)
記事:北九州市立大学 松浦成美・佐山弘記
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