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〜福祉と地域を結びつける場〜「一丁目の元気」


小倉北区の商店街の一角にある「1丁目の元気」は、ものづくりを通じた社会参加を推進する、カフェ併設の障害者自立支援ショップである。


お洒落で温かみある店内には、お菓子やアクセサリー、カレンダーやバッグなど豊富な種類の商品が手頃な価格で販売されている。一見すると”おしゃれな雑貨屋“のように見えるが、実は雑貨からカフェメニューのカレー、サンドイッチのパンまで、店内にあるほとんどの商品が、登録された40以上の障害福祉事業所の障害のある人たちによって製作されたものである。



点字紙を再用したコースターなど障害者の発想力あふれる商品をはじめ、デザインの異なるオリジナリティあふれる商品、「あったらいいな」と思える商品が多く販売されているのが他の雑貨屋さんとは違う魅力となっており、来店者層は10代から80代までと幅広い。

平成29年に北九州市づくりに関する条例(通称:障害者差別解消条例)が制定され、障害の有無関係のない、共生社会の実現を目指していくなかで、店長を務める柳井さんは、「障害のある人たちが作った商品だから」という目線ではなく、「一商品として良いと思った」という思いを持って買ってほしいと語る。


また、「一丁目の元気」は、物の販売だけでなく、福祉と地域の人たちを結びつける重要な役割も果たしている。例えば2ヶ月に1回、市による「相談カフェ」の開催場所になっていたり、支援学校や支援学級に通っている生徒さんたちが店内を見学に来て「自分も将来こんなものを作るんだ」という学びの場にもなっている。また、いろんな人に福祉施設を知ってもらえるように広報としての役割も果たしており、店内には多くの福祉事業所のパンフレットが並ぶ。

イベントへの出店やSNSでの情報発信をはじめ、商品、店内のレイアウトに工夫を凝らすことで、より多くの方に来店してもらい商品の良さを知ってもらおうと努める柳井さんは、今後、パンフレットの作成にも挑戦していきたいと目標を語った。「一丁目の元気」がより多くの人に広まれば、福祉への理解が広まっていくことにもつながる。

今回取材をしてみて一つ一つ丁寧に作られた商品それぞれに作った人の背景があるのだと思い、またそれをより多くの人たちに広めていきたいと意気込む柳井さんの熱意を聞き、これからの発展と成長が楽しみだと感じた。


【一丁目の元気】

所在地:北九州市小倉北区京町一丁目6番1号

営業時間:11:00〜18:00

定休日:毎週日、月曜日(イベント時を除く)

TEL:093-383-6061

Mail:1chomenogenki@npo-ksa.jp

facebook : https://www.facebook.com/1genki/

Instagram :https://www.instagram.com/1chomegenki/



記事:北九州市立大学 太田茜・繁永  衣里

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